いくら歯磨きを頑張っても落ちない歯の黄ばみ・色素沈着に悩んでいる人は、ホワイトニング治療を検討してみてはいかがでしょう。
この治療を受ければ、黄ばみ・色素沈着は一掃され白く輝く歯を手に入れられます。
ただ、長く歯医者さんに行っていないという場合、もしかしたら虫歯ができているかもしれません。
- 虫歯でもホワイトニング治療が受けられる?
- 以前虫歯で治療したことがある歯は白くできる?
- 虫歯がある場合どのような流れでホワイトニングができるの?
など、虫歯とホワイトニング治療の関係性についてチェックしてみましょう。
ぜひ最後までお読みください。
虫歯がある場所とホワイトニングを受けたい場所で変わる
虫歯がある人がホワイトニング治療を受けるという場合、虫歯と白くしたい歯が重なっているかどうかが治療を左右するようです。
歯のホワイトニング治療と聞くと、全部の歯に施術を行うようなイメージがありますが人によっては気になる部分だけ白くします。
笑ったときなどに人目につきやすい前歯のみ、ホワイトニング治療を受けるという人も少なくありません。
ホワイトニング治療はより歯の審美性を高めることを目的として受けるものなので、奥歯など普段は人目につきにくい歯はそのままにしておくのです。
前歯の8本から12本だけホワイトニングするという人もいれば、上の歯だけホワイトニングをするという人もいます。
もし、奥歯が虫歯になっていて前歯だけを白くしたいという場合は、歯医者さんによってホワイトニング治療を受けられるかもしれません。
ただ、ほとんどの歯医者さんはまず虫歯を治してからホワイトニング治療を行うでしょう。
ホワイトニング治療は審美歯科治療の一環ですので、健康を害する虫歯のほうを優先的に治療することになります。
前歯でも奥歯でも口の中に虫歯がある場合は、虫歯治療をしてからホワイトニングを行うことになるのが基本です。
虫歯になっている歯を避けて歯全体をホワイトニングすることも可能ですが、虫歯になっている歯とホワイトニングを受けた歯と色味が大きく異なります。
現実的に考えて虫歯がある場合は、まずは虫歯を治してからホワイトニング治療を行うことになるでしょう。
虫歯だとホワイトニング治療を受けられない可能性が高い
虫歯になっている歯を避けてホワイトニング治療を行うことも可能ですが、ほとんどの歯医者さんは虫歯の治療を優先的に行います。
虫歯はそのまま放置していても治ることはなく、どんどん症状が悪化してしまうからです。
また、虫歯になっている歯にホワイトニング治療を行うとしみたり、痛みが出る恐れもあります。
歯医者さんで定期健診を受けたとき「C0」や「C1」といった言葉を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
この言葉は虫歯の進行具合を表すものです。C0からC4まであります。
C1は軽度でエナメル質にとどまった小さい虫歯ですので、場合によってはホワイトニング剤を塗布したとしても痛みを感じたり、しみたりすることもないでしょう。
ただ虫歯がC2以上に進行してしまっている場合、ホワイトニング剤の刺激を受けやすい状態です。
虫歯が進行してしまっていると、ホワイトニング治療中にしみたり痛みを感じるだけでなく、最悪の場合は痛みが治まらず神経を抜かなければいけません。
このように、虫歯があるのにホワイトニング治療を行うというのは、リスクが大きいこともあり基本は治療を行ってから施術となります。
また虫歯治療を受けてからホワイトニング治療を行うまでには、約1週間から10日程度の期間を空けなければいけません。
虫歯治療で歯を削ったときには詰め物をしますが、ホワイトニング後は詰め物の接着作用が弱まってしまいます。
詰め物が取れやすくなってしまうため、虫歯治療後にホワイトニング治療をするなら、1週間から10日程の期間を空ける必要があるのです。
過去虫歯治療をした歯のホワイトニング治療
以前、虫歯になって治療をした歯もホワイトニング治療で白くできるのか気になる人もいるでしょう。
残念ながら過去の虫歯治療で詰め物がある場合、ホワイトニング治療で白くすることはできません。虫歯治療では銀歯やプラスチック製の詰め物が多く使われています。
これらの素材の詰め物に、いくらホワイトニング剤を塗布しても白くはならないのです。
ホワイトニング治療で白くできるのは天然の歯のみです。
もし、虫歯治療をして詰め物をしている歯を白くしたいという場合は、ホワイトニング治療ではなく他の治療法を検討する必要があります。
健康保険は適用されず自由診療となってしまいますが、セラミック素材を使った詰め物は天然の歯と遜色ない仕上がりです。
白さも自由に変えられるのでセラミック素材の詰め物なら、理想の白さにすることができるでしょう。
また、詰め物が小さい場合はホワイトニング治療を受けられるケースもあるようです。
詰め物が小さいとホワイトニング治療で歯を白くしたとしても、詰め物が悪目立ちしにくいと言われています。
ただ、小さくても詰め物があると施術中に刺激を感じるかもしれません。
虫歯を削った部分には詰め物をしますが、健康な歯よりもどうしても神経までの距離が短くなります。
ですので、ホワイトニング治療を行うと神経を刺激して、痛みやしみたりすることもあるようです。
過去に治療をした歯もホワイトニング治療は受けられますが、場合によっては健康な歯では感じられない刺激があるかもしれません。
虫歯がある場合のホワイトニング治療の流れ
ホワイトニング治療前に虫歯が見つかった場合、どのような流れで治療をしていくのでしょうか。
虫歯の治療はホワイトニング治療を行う前と、行った後とで内容が少し異なります。
まず虫歯治療を先に行うという場合、ホワイトニング後の白さを考慮して詰め物を作るのが特徴です。
歯の治療のときに詰める詰め物は「補綴物」と言います。補綴物には色々な素材が使われていますが、現在はレジンというプラスチック製の素材を使うのが主流です。
この素材の補綴物であれば健康保険が適用されるので、虫歯治療自体の費用はさほど気にする必要はありません。
レジンはある程度白さを変えることができるので、歯医者さんは他の歯がホワイトニング治療を受けた後、どのくらい白くなるかを考えてレジンの白さを決めてくれるのです。
まだ、ホワイトニング治療を受けていないときに白いレジンを入れるので、最初は虫歯治療を受けた部分が浮いていると感じるかもしれません。
ですが、その後にホワイトニング治療を行えば白過ぎると感じていた詰め物も、色素沈着が無くなった歯と自然に馴染みます。
ホワイトニング治療を受けた後に、虫歯治療で詰めたレジンを詰め直すということも可能です。
しかし後からレジンを歯の白さに合わせて詰め直すとなると、健康保険が適用されない素材の補綴物を入れることになります。
そうなってしまうと、ホワイトニング治療代と自由診療の補綴物代と費用がかさんでしまいます。できるだけ費用を抑えたいというのであれば、まずレジンで虫歯治療をしてからホワイトニング治療を受けるのがベストです。
虫歯があった場合、進行具合が軽度であったり歯医者さんの判断によっては、ホワイトニング治療を受けられるかもしれません。
ですが虫歯は放置すると、どんどん進行してしまうものです。
虫歯となっているところにホワイトニング治療を行うと、しみたり痛みを伴います。ですので虫歯が見つかった場合は、ホワイトニング治療の前にまずは虫歯を治すことから始めましょう。
統一感のある白さを目指すには、以前の虫歯治療で詰めた補綴物も新しく入れ直す必要がある点も、ホワイトニング治療を行う上で覚えておきたいポイントです。