ホワイトニングの治療方法!濃い色の食べ物はNG?注意点まで解説

ホワイトニング治療を受けると、歯の表面に沈着した色素を除去して白さを取り戻すことができます。
高いお金を支払ってホワイトニングを受ける以上は、最大限に効果を発揮させたいですよね。

ホワイトニングした後に、再び色素が沈着したり黄ばみが付いてしまうことを「後戻り」といいます。
ホワイトニングの効果を引き出すためには、治療期間中や施術直後に注意を払う必要があります。
そこで今回は、治療後の後戻りの原因や注意点を詳しく解説していきます。

  • なぜ後戻りしてしまいやすいの?
  • どんなことに注意しなくてはいけないの?

こんな疑問や不安を解消していきます!
ぜひ最後までお読みください。

ホワイトニング施術後の後戻りの原因とは

ホワイトニング治療では歯のエナメル質に沈着した色素を分解・除去するために、歯の表面を覆っている「ペニクル」と呼ばれるタンパク質を除去します。
ペニクルは色素の沈着や腐食を防ぐための被膜で、ホワイトニング治療で被膜が除去されてしまうと一時的にエナメル質に汚れが付きやすい状態になってしまいます。

ペニクルが失われてしまった間に食べ物に含まれている色素がエナメル質の表面に沈着してしまうと、「後戻り」が起こります。
ペニクルが回復した後でも食べ物に含まれる色素が沈着してしまうことがあり、少しずつ以前の状態に戻ってしまいます。
ホワイトニング治療でエナメル質に沈着した色素を除去する際に、一時的に表面のミネラル分が失われてしまいます。
ミネラル分が回復するするまでの間は色素が沈着しやすい状態なので、注意が必要です。

ホワイトニング治療では単にエナメル質の表面に沈着した色素を除去するだけでなく、歯の表面をすりガラスのように凹凸を付けることで白く見えるように表面処理を行います。
歯の表面は常にミネラル分の消失(脱灰)と再石灰化が繰り返されているため、時間が経過すると表面の凹凸が失われて透明になることで白さが失われることがあります。
再石灰化による「後戻り」は仕方がないことですが、歯の表面を腐食させる酸性の強い食品を多く食べると再石灰化が進む原因です。

健康を維持するためには、栄養バランスを考慮して多くの種類の食品を食べる必要があります。
ホワイトニング治療を行った直後は食べ物の色素が沈着したり酸で歯の表面が腐食することで「後戻り」が起こりやすい状態なので、飲食物に注意を払うようにしましょう。

ホワイトニング治療後24時間以内に避けるべき食品

ホワイトニング治療の際に、歯の表面を覆っているペニクルが除去されます。ペニクルが回復するまでに少なくとも24時間が必要なので、この間は色素が沈着しやすくなります。このため、ホワイトニング治療を受けてから24時間以内は色の濃い食品の飲食を避ける必要があります。

色素が付きやすい食品には、ブドウやいちごなどの色が濃い果物などがあります。
鮮やかな色の果物は多くの色素が含まれていますし、クエン酸が含まれているのでエナメル質の表面を腐食してしまう恐れがあります。
酸で歯の表面を腐食させることで色素が沈着しやすくなってしまうので、エナメル質を保護する膜が失われた状態で色の濃い果物を食べることは歯を染色するのと同じです。

果物の他に濃い色素を含む食品には、チョコレート・トマト・ケチャップ・ビーフシチューのブラウンソース・カレー・からし・醤油・キムチなどがあります。
これらの食品も多くの色素を含んでいるので、ホワイトニング治療を受けてから24時間以内は避けるようにしましょう。

食品の他にも、飲料に注意をする必要があります。
濃い色素を含む飲料には、コーヒー・紅茶・緑茶・烏龍茶・コーラ・赤ワインなどがあります。
コーヒーやお茶は特に注意が必要で、翌日の朝に飲んでしまうことがないようにしましょう。

天然の色素の他に、加工食品などに添加されている着色料にも注意を払う必要があります。
清涼飲料水や缶チューハイなどには天然または合成着色料が使用されている場合が多く、これらも「後戻り」の原因です。
飲料を飲む場合には、念のためにコップに移してから飲むようにしましょう。
食品ではありませんが、色の濃いヨードが含まれたうがい薬も使用しないように注意が必要です。

ホワイトニング治療後3時間以内に避けるべき食品

ホワイトニング治療を実施すると、エナメル質の表面に含まれていたミネラル分が一時的に失われてしまいます。
時間が経過すると唾液に含まれるミネラル分が補充されますが、それまでの間はエナメル質を腐食させる恐れのある食品を避ける必要があります。

ホワイトニング治療を受けてから2~3時間以内に特に避けた方が良い食品・飲料は、酸性が強いものです。酸性が強い食品にはお酢(酢酸)やワインビネガーなどが含まれた料理が含まれます。
お酢が使用されている食品には、酢の物・酢豚・ドレッシング・マヨネーズ・酸味のあるソース・酢昆布などのお菓子などがあります。

果物に含まれるクエン酸もエナメル質を腐食させてしまうので、避けなければなりません。
クエン酸を多く含む食品には、果物や梅干などがあります。
特にレモンやミカンなどの柑橘類には多くのクエン酸が含まれているので注意が必要です。
揚げ物などにレモンやカボスの果汁を振りかけたり、ポン酢で味付けをした料理などに注意しましょう。
果汁100%ジュースや果汁を含む飲料にもクエン酸が含まれているので、避ける必要があります。
果汁が含まれていないような清涼飲料水やスポーツドリンクにも、酸味を得る目的でクエン酸が添加されている製品が多いです。
炭酸飲料は炭酸自体が酸性なので、含まれている成分に関係なく避けるようにしましょう。缶チューハイやビールなどのアルコール飲料も炭酸やクエン酸などが含まれているので、治療を受けてから3時間以内は飲まないように注意しましょう。

クエン酸や酢酸の他にも、乳酸でエナメル質の表面が浸食されてしまうことがあります。
ヨーグルトや乳酸菌飲料には乳酸が含まれているので、注意が必要です。

ホワイトニング治療後に食べても良い食品

ホワイトニング治療を受けた直後は歯のエナメル質が腐食されたり色素が沈着しやすい状態なので、飲食物に注意を払う必要があります。
ただしホワイトニング治療後24時間以内に水と塩だけで過ごすことはできないので、この間でも食事をしなければなりません。
ホワイトニング治療を受けた後に食べても良い食品は、濃い色の色素や着色料を含んでいないもので酸性ではないものです。

色が濃い色素を含まない野菜には、ブロッコリー・レタス・キャベツ・カリフラワー・アスパラ・独活・白菜・大根・蕪などがあります。
動物性たんぱく質を含む食材・料理であれば、牛乳・卵・焼き魚・唐揚げ・豚骨やチキンスープなどです。
炭水化物であれば、白米・パン・パスタ(カルボナーラやペペロンチーノ)・ラーメン(醤油が含まれていない豚骨や塩など)などがあります。
パスタやラーメンの麺は問題ありませんが、ソースやスープに含まれる食材に注意が必要です。
トマトソースやイカスミソースのパスタや醤油ラーメンは避けなければなりません。着色料が含まれていないチーズやナッツ類であれば問題ありません。

色素を含まない食材が使用されていたとしても、添加物が使用されている加工食品は注意を払うようにしましょう。
着色料の有無は見た目でも判断ができますが、特に黄色の色素が使用されている場合は目立たないので要注意です。
加工食品を食べる場合には、使用されている成分を確認するようにしましょう。

ホワイトニング治療を受けてから48時間が経過した後であれば、飲食物に対して過度に注意をする必要はありません。
それでもコーヒー・チョコレート・赤ワイン・合成着色料を含む食品は「後戻り」の原因になってしまうので、食事後は念入りに歯を磨くようにしましょう。

まとめ

ホワイトニング治療を受けた直後は歯の表面のミネラル分が失われ、コーティングが剥がれた状態です。
エナメル質を保護するペニクルが回復するまでの間は、飲食物に注意を払うようにしましょう。
色が薄い食品であっても、治療後3時間以内は酸でエナメル質の表面が浸食される恐れがあります。
この間は食酢やワインビネガーを使用した料理や乳酸・クエン酸を含む食品に注意しましょう。
コーヒーやチョコレートを好む人はホワイトニング後の「後戻り」が早くなってしまうので、白い歯を長い間キープするためには濃い色素の食品や飲料を避けることができます。