黄色く黄ばんだ歯よりも白く綺麗な歯のほうが、相手に与える印象は良くなります。年齢や性別を問わず、歯を白く綺麗にすることが出来るホワイトニングは人気の施術です。ホワイトニングの方法は自宅で行う事が出来る方法と歯科医院で行う方法の2つに分けることが出来ます。この2つの違いとしては、施術を行うのが自分であるのか専門の資格を持つ人であるのかという違いの他にもいくつかの違いがあります。ホワイトニングを行おうと検討している場合には、事前に両者の違いをしっかりと把握した上で、自身の希望にあった方法を選ぶようにしましょう。
歯を白くする方法の違い
ホワイトニングでは、過酸化水素を使用する方法と使用しない方法があります。市販されている製品を使用し、自分で行うホワイトニングは過酸化水素は使用しない方法で、歯の表面の汚れを落とすというものです。そのため、歯本来の色よりも白くすることは出来ませんので、必ずしも思ったような結果になるとは限りません。一方の過酸化水素を使用する方法は歯科医院で行われることが多い方法ですが、この方法であれば歯の表面の汚れを落とすことはもちろんのこと、それだけではなくより歯を白くすることが出来るという特徴があります。本来の歯の色以上に歯を白くしたいという場合やすぐに効果を実感したいという場合には、自分で行うホワイトニングよりも歯科医院で行われている施術をおすすめします。過酸化水素を使用する方法の施術方法は、歯に薬剤を塗布し、専用の光を当てていくというものです。この方法は広い範囲に適用される方法ですが、神経が無い歯に関しては、他の特殊な方法が行われます。それが、インターナルブリーチというもので、歯列全体というよりも特定の歯に対してのみ行われるのが一般的です。照射する光に歯を白くする効果があるわけではなく、事前に塗布する薬剤の効果を高めるために温度を上げるために照射するものです。歯科医院で指導を受けた上でマウスピースを使用して行うホワイトニングもあります。気軽に行う事が出来る一方で、効果を実感するまでに個人差はありますが、2週間から1ヶ月ほどの時間が必要となることが多いようです。
ホワイトニングに使用する過酸化水素とは
歯科医院で行われるホワイトニングで使用される過酸化水素という言葉を聞いたことがないという人もいるでしょうか。分かりやすく言うと、オキシドールの濃いものです。オキシドールは過酸化水素3.5%以下の物を指します。オキシドールは薬局でも購入することが出来る物で、傷口の消毒や衣料品の漂白などに使用されることもあります。歯のホワイトニングにはオキシドールは濃度が低すぎるため、効果はゼロではないでしょうが、実感することが出来るとは限りません。ホワイトニングに使用されるのは、濃度が30%程度の高濃度の過酸化水素です。この濃度になると、気軽に使用することが出来るものではなく、劇薬に指定されていますので、取り扱いをする時には注意が必要です。薬事法でもホワイトニングを目的として高濃度の過酸化水素を使用する場合には「歯科医師や歯科医師の指導の下歯科衛生士が処置をすること」と定められています。つまり、過酸化水素を使用したホワイトニングは国家資格を有する歯科医師もしくは歯科衛生士が行うものなのです。ホワイトニングをすることで、歯を痛めるというイメージを持つ人もいるようですが、実際には施術前から虫歯や歯の亀裂などがあり、その部分の神経が刺激されることで痛みにつながっていると言われています。事前に虫歯や歯の亀裂、知覚過敏の有無を調べることで、一人ひとりに適したホワイトニング剤を使用する事が出来る場合もありますので、気になるならば相談をしてみると良いでしょう。
ホワイトニングは保険が適用されるのか
歯科医院で行われるホワイトニングは虫歯などの歯科治療とは異なり、審美目的で行われることがほとんどです。そのため、健康保険は適用されません。以前は神経がない歯に関しての施術は、保険が適用されていたこともありましたが、法律が改正されたために神経の有無に関わらず保険は適用されなくなりました。つまり、同じ施術であっても、歯科医院によって費用は大きく異なるということです。通院することが出来る範囲に複数の歯科医院があるという場合には、事前にいくつかの歯科医院で施術方法や費用について確認をしてみることをおすすめします。なお、歯石や歯垢を取り除くクリーニングという施術の場合は、保険が適用されることもあります。クリーニングは一見するとホワイトニングと同じような施術に思われがちですが、クリーニングは歯周病の治療を目的としている場合に適用されます。クリーニングであっても、それが審美目的である場合には、保険は適用されませんので、注意が必要です。クリーニングという施術を受けることによって、歯石や歯垢が取り除かれることによって結果として歯がある程度白くなる可能性がありますが、ホワイトニングとは異なり歯そのものを白くするということは出来ません。歯石などを取り除くクリーニングを保険適用内で受ける場合、歯茎の状況を確かめなければならないということもあるため、一回で治療が終了することが出来ない場合もありますので、複数回通院をしなければならない場合もあります。
歯科医院でホワイトニングを受けるメリット
保険が適用されないため、費用が高額になりがちな歯科医院でのホワイトニングですが、受けるメリットもあります。最も大きなメリットが、高い効果を期待することが出来るということです。即効性があるため、施術を受けた後すぐに歯が白くなったという実感を得ることが出来ます。さらに、安全に施術を受けることが出来るという安心感もあります。施術を行うのは歯科医師もしくは歯科衛生士という国家資格を有する人のみです。個人輸入などで薬剤を購入することも出来ますが、万が一、間違った方法で行った場合にはトラブルに発展する可能性もあります。ホワイトニングを受ける際には、歯の状況を確認します。事前の検査で虫歯や歯周病が見つかることもあります。自分でホワイトニングを行う場合には、初期の虫歯などは見逃してしまい、悪化してしまう可能性がありますが、歯科医院での施術であればそのようなことを防ぐことが出来ます。歯科医院を選ぶ時には、分からないことや不安に感じることがあれば気軽に相談をすることが出来るところを選ぶことが大切です。また、歯の状態によっては、複数回通院をしなければならない場合もあります。施術費用が安いということだけで歯科医院を選んでしまうと、通院に時間がかかってしまったり、思ったような効果を得ることが出来ない、アフターケアを受けることが出来ないという可能性もありますので、注意をしましょう。かかりつけの歯科医院があれば、相談をしてみることをおすすめします。
いかがでしたでしょうか。審美目的で歯のホワイトニングを受けるという場合には、気軽さと費用を考慮すると、自分で行ったほうが良いですが、白く綺麗な歯を目指したいという場合には、歯の状態を事前に確かめることが出来る歯科医院での施術を選ぶことをおすすめします。なお、ホワイトニングはすぐに全ての人が受けることが出来るとは限らないものです。ホワイトニングを受けるという時には、事前に分からないことや不安に感じることがあれば納得することが出来るまで確認をするようにしましょう。可能であれば、複数の歯科医院に相談し比較をするとよいでしょう。