【オフィスホワイトニング】の落とし穴!メリット、デメリットを解説

人と話をする時に自分の歯がどのように見えているか気になった経験は誰もがあると思います。
日常生活で食後に歯磨きを心がけている人でも、歯の表面が黄ばんでしまっていることは珍しくありません。

食物に含まれる着色汚れが慢性化して、歯の色合いを変化させてしまっているわけです。
また、喫煙によるヤニや、加齢により象牙質が目立つようになることも原因となっているので、歯の黄ばみを予防するのは思った以上に困難です。

セルフケアでは対応できない、歯の黄ばみを効果的に解決してくれるのが、オフィスホワイトニングです。
そこで、今回は、クリニックでホワイトニングを行う方法である、オフィスホワイトニングについてお話します。

  • なぜ歯が白くなるの?
  • オフィスホワイトニングの流れ
  • オフィスホワイトニングは1回で白くなる?
  • 家で行うマウスピースのホワイトニングとの違い

これら疑問を解決していきます!
色んな種類の中からどれを選べばいいのかわからないという方も、この記事を読んで参考にしていただければと思います。
ぜひ最後までお読みください。

そもそもホワイトニングとは何か

歯のホワイトニングとは加齢変化や飲食物やタバコによる着色汚れを漂白剤で白くする方法です。歯の表面の汚れなどは定期的な歯面清掃でも一部は綺麗にできますが、蓄積した着色汚れなどは綺麗にすることは困難です。歯の表面には「ペリクル」と言う物質が存在しており、これが食物の色素やタバコヤニと反応することで着色汚れのステインに変化します。
また加齢に伴い表面のエナメル質は磨り減る一方で、歯の内部の象牙質は厚みを増していきます。その結果黄ばんだ色合いをした象牙質が見えるようになることでも黄ばみが増してきます。
ホワイトニング薬の主成分に配合されている過酸化水素や過酸化尿素は着色汚れを無色透明にする作用を持っているだけでなく、歯本来の色合いも白くするブリーチング効果も発揮するおかげで黄ばみを解消することができる訳です。

さらに加齢変化による歯の色合いの変化も、過酸化水素などの影響でエナメル質の表面構造を変化させて光の乱反射を引き起こし、あたかも曇りガラスのように白く見せる作用も発揮してくれます。
しかしホワイトニング本来の効果を発揮させるには、過去の虫歯治療などが影響を与える点も留意しておく必要があります。あくまで漂白できるのは自然歯が前提になっています。過去の虫歯治療でかぶせ物や詰め物をしてあると、その部分には漂白効果を発揮できません。
そのままでも構わないのか、色を合わせる治療が追加で必要になるのかは主治医とカウンセリングで相談しておくべきでしょう。

オフィスホワイトニングのメリットについて

ところでホワイトニングには大きく分けて、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの2つのスタイルが存在します。
ホームホワイトニングとは専用の歯がたをとっておき、患者さんの歯形や歯茎のプロフィールに適合したマウスピースを作成します。
マウスピースは歯茎に装着しても薬液をキープ出来る仕様になっているので、弱めの効能を持つ漂白剤を塗って1日5-8時間程度装着しておきます。
これを最低2週間から1ヶ月程度継続して次第にホワイトニング効果を発揮させるというわけです。

この方法では患者さんが自分で毎日ケアすることが前提になっているので、自己管理に自信のない方には余り向いていません。
また漂白期間中は歯の内部が一時的に脱水状態になっているので、飲食物の色素などが通常時よりも非常に浸透しやすくなっているので、食事のつど口内を洗い流す必要もあります。

これに対してクリニックで実施されているのがオフィスホワイトニングになります。
オフィスホワイトニングとは、漂白効果の高い薬剤を塗布して1時間程度の短い時間で光を照射する方法です。強い漂白作用をもつ薬剤で象牙質まで歯を白く変化させてくれるわけです。
ホームクリーニングのように面倒なセルフケアを実践する必要がなく、治療回数も少なく済ませることができるメリットがあります。
また効果が現れるまで時間を必要としないので瞬時に効果を実感できるメリットもあります。
なおフッ素にはホワイトニング剤が浸透するのを妨げる作用があるので、普段から市販のフッ素入り歯磨き粉を使用している方では十分な効果を得られない可能性があります。

オフィスホワイトニングの進め方について

それではオフィスホワイトニングの具体的な進め方をご紹介しましょう。
まず、虫歯や歯周病があると、状態を悪化させる可能性があるので歯の状態を確認することからはじまります。カウンセリングでは治療方法の説明や効果についての説明などが行われることになります。
特に虫歯が存在するとホワイトニング剤を塗布するといたみを強く感じ、しみるような感覚に襲われることがあります。
そのため場合によっては虫歯や歯周病の治療を済ませることが優先される場合もあります。

歯の状態の確認やカウンセリング終了後は、歯の色みの状態を写真撮影しておきます。
これは治療前後での効果を確認するためです。そして最初に取り掛かるのはクリーニングになります。
ホワイトニングでは過酸化尿素や過酸化酸素などの薬剤を使用することになりますが、歯石や歯垢などが付着していると効果的に浸透させることが難しくなるからです。

一連の事前準備が完了したら、いよいよホワイトニング開始です。まず施術の妨げにならないように、開口した状態で固定できる専用の器具を口に装着することになります。歯や歯茎をしっかり固定できる状態になってから漂白成分を含んだジェルを歯の表面に塗布します
。その後に専用の光照射装置で光を当てていきます。ここまでの処置を1セットにして2-3回繰り返します。
最後に歯の状態を整えればオフィスホワイトニングは終了します。時間にすると1時間程度です。
ホームホワイトニングのように繰り返す必要がなく、日々の生活にも制限が無いだけでなく、歯の状態も確認してからの治療になるので、デンタルケアも同時に実践できます。

オフィスホワイトニングの費用相場や治療回数など

ホワイトニングは美容を目的にした治療なので公的医療保険の適用を受けることができません。そのため自由診療となり全額自己負担になります。また美容目的での治療は確定申告時の医療費控除の対象にもなりません。しかも自由診療ではクリニックごとに裁量で設定することができるので、費用相場が実際にどの程度なのかが問題になります。

一般的な歯科クリニックでは1万円から5万円程度になっています。
もっともこの相場はホワイトニングを専門に取り扱っているのではない一般歯科を前提にした話です。
この点、ホワイトニングを専門にしている歯科クリニックでは、ホワイトニングに経営資源を集中的に投下できるので費用面でも安く抑えることができます。
専門歯科での場合には費用相場は5000円から25000円ほどになっています。
ただしホワイトニング専門のクリニックは数が多いとはいえないので、身近な環境では開業していない可能性もあります。

先ほど紹介したようにホームホワイトニングでは2週間から1ヶ月ほどの時間が必要でした。
これに対してオフィスホワイトニングでは1回で目に見える効果を実感できるので、治療のために通院する回数も少なく済ませることができます。もちろん1回で治療が完了するわけではなく、口内の状態に応じて治療回数も左右されてきます。
効果の持続時間も6ヶ月程度なので、定期的に繰り返すことで長期間白い歯の状態を維持することがかないます。
白い歯の状態を維持するには3ヶ月に1回ほど歯の定期的クリーニングを行い、年に1-2回のタッチアップ(再ホワイトニング)を行うのが効果的です。

オフィスホワイトニングは短時間で歯の黄ばみを解消する上では優れた治療法です。
ホワイトニングには専用のマウスピースを作成して行うホームホワイトニングの選択肢もありますが、1月弱程度の期間をかけて自分でケアをする必要があります。
自己管理が苦手な人や多忙で時間をとることが困難な方には必ずしも効果的なホワイトニングにはなりません。
オフィスホワイトニングでは歯科医の手で漂白ジェルを縫って光を照射するだけです。強力な薬剤を使用するので漂白効果も高く、はるかに効率的に済ませることができます。
ただしホワイトニングは美容目的の治療のため全額自己負担なので注意が必要です。一般的には1から5万円程度が相場ですが、専門クリニックではさらに安く抑えることが期待出来ます。